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バトルファンタジア
Battle Fantasia |
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2D対戦格闘ゲーム/剣と魔法の対戦格闘 |
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AC |
開発:Arc System Works |
推奨度:− |
稼働:2007/02/23 |
− |
TypeX2 |
販売:タイトー |
入手度:− |
定価:480,000円 |
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PS3 |
開発:Arc System Works |
推奨度:− |
発売:2008/05/29 |
amazon通販 |
BD |
販売:Arc System Works |
入手度:A |
定価:5,800円 |
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Xbox360 |
開発:Arc System Works |
推奨度:− |
発売:2008/05/29 |
amazon通販 |
DVD-ROM |
販売:Arc System Works |
入手度:A |
定価:5,800円 |
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PS3 |
開発:Arc System Works |
推奨度:− |
発売:2010/07/15 |
amazon通販 |
DL |
販売:Arc System Works |
入手度:A |
定価:2,500円 |
PlayStation Plus |
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Type X2 |
開発:Arc System Works |
推奨度:− |
発売:2011/07/07 |
汎用筐体 |
AC基板 |
販売:Arc System Works |
入手度:− |
定価:−円 |
NESiCAxLive (ネシカ クロス ライブ)対応 |
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Steam |
開発:Arc System Works |
推奨度:− |
発売:2015/07/07 |
− |
DL |
販売:Arc System Works |
入手度:− |
定価:1,480円 |
Battle Fantasia -Revised Edition- |
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(C) 2007 ARC SYSTEM WORKS Co., Ltd. |
■私的レビュー/執筆:スカロケイ 様 |
アークシステムワークス開発、TAITO TypeX2基板でリリースされた、剣と魔法とHP数値が飛び交う「ファンタジー格闘」ゲームです。
バトルファンタジアで最初に目を引くのはやはりグラフィック。高性能機盤で作られた3Dモデリングはトゥーンレンダリングを使い、3D独特の無機質な感じはなく、他の2D格闘ゲーム準拠の暖かいグラフィックを見せてくれます。特にキャラクターの表情が漫画のようにコロコロ変わる部分は、見ているだけで楽しいです。キャラクターの武器や服装の作りも丁寧で、ファンタジーの世界観をグッと引き立たせています。これらのグラフィックは高解像度のテレビで見ても色あせる事無く表現され、「これぞ次世代」という感じを与えてくれます。
2D感覚なのはグラフィックだけではなく、ゲーム性も2D格闘ゲームに近い感じで構成されています。3D格闘ゲームの代表的なシステムである軸移動などはなく、同一線上に立ち、左右に移動しながら相手と戦う完全2D格闘スタイルを採用。滑らかな動きや作業の効率などの長所を得つつ、トゥーンレンダリングで3Dの短所を補完し、立派な高解像度2D格闘ゲームを完成させています。
システムは、弱強のパンチとキックの4ボタンに、特殊システムの「ガチ」を使うボタンをあわせ、5ボタン式を採用。この頃の格闘ゲームは、攻撃ボタン3〜4個に特殊ボタン1個をつけるパターンが殆どですが、バトルファンタジアもこれに準拠したシステムを採用。しかし、ゲーム内は最近流行りの2Dゲームとは異なる部分が多いです。
まず、必殺技の数が少なめ。最近はキャラクター別に7〜8個は当たり前で、特殊構えなどの多様なシステムがある2D格闘ゲームが多いのですが、バトルファンタジアは派生技をひとつとすれば、必殺技は多くても4〜5個。それから基本技ボタンを適当に押して出せる、所謂「チェーンコンボ」スタイルやコンボ技も殆どありません(アタックセットはありますが)。空中コンボや、所謂(一般的な意味での)ガードキャンセルもありません。その為、対人戦は基本技の刺し合いや、簡単なコンボがメインとなります。…このゲーム性が典型的な1990年代の格闘ゲームに準拠しているといって良いでしょう。
必殺技は少ないですが、性能と個性が確実に分けられ、全部キチンとした使いどころがありますし、基本技も各状況に合うように力を入れ作られ、必殺技と混じり熱い牽制戦を繰り広げることが出来ます。必殺技のコマンドを覚え、基本技を適当に振ったら、直ぐにしっかりとした対人戦が楽しめます。ゲームにスピード感があり、動作も大きめで単調な戦闘でもかなりの迫力を感じられます。最近の2D格闘ゲームが難しいと思う方にはもってこいのゲームと言えます。
20世紀スタイルの中に入っている、21世紀型の奥深さ。一見、玄人ゲーマー層を満足させることが出来ないように見えるかもしれませんが、バトルファンタジアはその中に深さを感じさせるゲームです。
まずは「ガチマッチ」。ガチボタンを押すと発動できるこのアクションは、キャラクター毎に独自のガードアクションを取ります。ここに相手の攻撃が当たれば、その瞬間硬直が無くなり直ぐに反撃できるという仕様。ストリートファイターVシリーズの「ブロッキング」、若しくはメルティブラッドシリーズの「シールド」に近いでしょう。これが、一見大したことがないようにも思えますが、読み合いという特徴を更に引き立たせるシステムになっています。しかしブロッキングとは異なり、操作難易度が低い分、初心者も簡単に活用することが出来るのは、大きい長所と言えるでしょう。また失敗した時のデメリットも存在する為、失敗を誘い出し反撃するという使い道もあるので、研究すると対人戦の奥深さを引き立てる要素になっています。
更にこれでも満足しないユーザー向けに「ガチドライブ」というシステムも存在。これはガチマッチを使う時に、相手の方向にレバー前を入れると出せるシステムで、相手の攻撃を受けた際に自動的に反撃が出来るようになっています。この反撃を食らった相手は残像を残して豪快にぶっ飛び、受身不能となります。成功した側が、ここに色々な空中コンボを入れることが出来るようになっています。ガチドライブは成功時に出る攻撃が無敵ではなく若干遅いため、相手の多段ヒットの技には無力ですが、成功すると逆転も狙えるマニアックコンボも入れられるため、コアユーザーも満足させられるシステムと言えるでしょう。
最後に「ヒートアップ」システム。このシステムは各キャラクター別にゲージを1本消費して発動可能な、パワーアップの一種。パワーアップ中はキャラクター毎に様々な効果が発動。使いこなすと戦略が大きく広がります。適当に使ってもパワーアップの長所を感じることが出来るので、良く分からない方でも楽しめるシステム。ヒートアップ時専用のコンボもあるので、マニアックなプレイヤーは更に色々な使い道を探す事が出来ます。
重要なのは、これらのシステムが操作が簡単且つ、ゲームのオーソドックスな部分に害を及ぼさないという点。基本的にはシンプルなゲーム性を色を追加するような内容となっており、使いこなすともっと奥深い対戦を可能にする、そういったシステムであること。これがバトルファンタジアというゲームの一番の長所であると言えます。
稼動から約1年ぶりに移植された、プレイステーション3版&Xbox360版バトルファンタジアは本当に良く出来ています。フルボイスのストーリーモードなど、コンシューマオリジナルの要素も多数搭載。動きの再現やローディング面は完璧に近いといって良いでしょう。
ローディング部分は、筆者が両機種を購入して比較しましたが、Xbox360の方が若干早かったです。しかし1秒くらいの差なので、自分が持ってる本体に合わせて購入して差支えがないと思います。
それからストーリーモードですが、バトルファンタジアは精密に組み込まれた世界観と背景ストーリーが存在し、家庭用ではそのストーリーの醍醐味を味わう事が出来るようになっています。11キャラクター全てにストーリーが存在し、色々な分岐もあって繰り返しプレイも楽しいです。ボイスの総収録時間は、何と10時間以上。
格闘ゲーム練習には欠かせないトレーニングモード、やり込みプレイヤー魂を刺激するサバイバルやタイムアタックも完備し、これらの記録はプレイステーション3とXbox360のオンライン機能を通じ、そのままネットで世界のプレイヤーと競うことも出来ます。オンライン対戦機能も搭載し、回線は相性が良ければ、オフラインとほぼ同様の対人戦を楽しむことが出来ますので、お勧めです。
総評として、ライト&ヘビィの両方の格闘ゲーマーを満足させることが出来る格闘ゲームと言えます。相当やり込まれた現在、確かにバランスに問題があるのでしょうけれども、家庭用で遊ぶには十分な完成度でしょう。
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