■ゲーム概要 |
開発ディンプス、販売・製作バンプレスト。ニンテンドーDS用に発売された、2D対戦格闘アクションゲーム。人気少年誌「コロコロコミック」と連動し、一般的な格闘ゲームとは、また異なる切り口で発売されたタイトルのひとつ。
単純な対戦格闘アクションゲームではなく、このゲームのウリは「育成要素」、「キャラクターカスタマイズ」に集約される。ゲーム本編における「ロールプレイング」パート、「横スクロールアクション」パートをこなしていく事で経験値を積み、キャラクターを育成。そして「バレット」という必殺技を使用するためのアイテムを収集して行く。自分の好みのキャラクターを育成・カスタマイズし、完成したキャラクターで、Wi-Fi通信対戦を行う、というのがこのゲームの根幹。「育成・収集して対戦」というコンセプトから、ポケットモンスターやカードゲーム的な要素を併せ持つタイトルと言える。
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■ゲームシステム |
操作はレバー8方向+「弱攻撃」、「強攻撃」の2ボタン式。一般的な2D対戦型格闘ゲームと異なり、横スクロールアクションゲームをそのまま対戦仕様にしたゲームの特質上、ジャンプやガードはボタン式になっているのが特徴。当然、自動振り向きの概念はなく、左右の移動・キャラクターの向きは、全てプレイヤーが左右キーで指示する必要があります。基本操作は以下をご覧下さい。
ゲームの特徴的なシステム
▽バレット
いわゆる「必殺技」で、プレイヤーの持つ「Gコン」に、メイン3種・ストック3種・最大計6種類までを搭載することが可能。攻撃・補助・回復など役割は様々で、10種類の属性・全100種類のバレットが存在します。ロールプレイングパートのイベントやバレットショップで購入出来るほか、横スクロールアクションパートにて敵を倒したり、宝箱を開けたりすることで入手可能。通信で友人とバレットの交換も出来るようになっています。入手したバレットを好みで組み合わせ、カスタマイズを行います。
バレットは基本的にAボタンを押すだけで発動する簡単仕様。上段のバレットは+Aボタン、中段のバレットはニュートラル+Aボタン、下段のバレットは+Aボタンでそれぞれ発動。メインとストックの切り替えはタッチパネルをタッチすることで行うことが出来るようになっています。どのバレットも「BPゲージ」というゲージを消費する形式となっており、発動コストがそれぞれ設定されています。BPゲージは時間の経過と共に少しずつ回復していきますが、強力な技ほど連発出来ないようになっています。
▽ビートコンボ
名前の通り、連続で攻撃を叩き込む「コンボ技」。発動中はBPゲージを消費します。Lボタンを押すと「ビートコンボ発動状態」となり、Yボタンを押すことでコンボ開始。戦闘画面下部に音ゲーのようなゲージが現れ、その印に合わせてボタンを押し、攻撃を叩き込みます。ボタンを押すタイミングは「COOL
!!」、「GOOD !」、「BAD」の3段階で評価され、「COOL
!!」が多いほどダメージの蓄積が多くなるという寸法です。格闘ゲームのコンボに、音ゲーの要素を付加したという面白い発想ですね。
このコンボはボタンを押すことで、音楽が流れる仕組みとなっているのですが、この音楽・ビートも自分でカスタマイズが可能となっています。ロールプレイングパートで購入したり、オリジナルのコンボを作成する事も可能。設定した音楽・ビートによって、ボタンを押す難度も変わってきます。この辺りの自由度の高さは本当に面白いですね。コンボは現在溜まっているBPゲージが完全に消費されるまで出し続けることが出来ますが、プレイヤーがセットしている曲が一通りフィニッシュを迎えると、その段階で一旦コンボは止まり、ゲージの消費も止まります(ただしフィニッシュを外してしまうと、ビートコンボ発動状態が維持されてしまうので注意が必要)。また駆け引きとして、相手にコンボをガードされてしまった場合、一呼吸空けてYボタンを押し直し、タイミングをずらした上で、再び最初からコンボを叩き込むといった事も出来るようになっています。
▽スーパービートコンボ
ストーリーを最終審査クリアまで進める事で使用可能となる究極奥義。マターポイントが1,000以下、BPゲージがMAXの状態でLと十字キーを同時に押すと発動。ガードで防ぐことは出来ず、空中でも発動可能。打ち上げた相手に当てることも出来ます。
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■私的レビュー/プレイ時間:かなり長時間 |
育成要素・カスタマイズ要素を前面に押し出した、2D対戦型格闘アクションゲーム。人気少年誌「コロコロコミック」と連動し、主に小中学生をターゲットにしたコミュニケーションツールとしての側面が強いタイトルです。開発をディンプスが担当しているだけあって、ゲームのクオリティ、そして何よりドット絵のクオリティは非常に高いです。ドット絵が細かいという意味ではなく、キャラクターの表現が巧みで、例えばカイルのジャンプモーション、シェラが髪を掻き揚げる仕草、街の人のリアクションのひとつひとつに至るまで、実に良く作り込まれています。
ゲーム精度の高さ、ボリュームという意味では同世代の据え置き機に及ばないものの、ニンテンドーDSというハードウェアの特性を上手く活かしたゲーム構成がなされており、アクションゲームとしての完成度は高め。一般的な2D対戦型格闘ゲームとは、ゲーム性が大きく変わっており、横スクロールアクションゲームをそのまま対戦仕様に変更したという具合。ステージによってはギミックが設置されているなど、様々な点で差異が存在します。
ゲームのカスタマイズ要素の大部分を含める「バレット」は、全部で100種類も存在。飛び道具系必殺技(弾丸型・分散型・追尾型・レーザー型等)、パワーアップ系必殺技(攻撃力アップ・防御アップ・スピードアップ等)、突進系必殺技、打撃系必殺技、設置系必殺技など、そのバリュエーションは非常に広く、カスタマイズには多岐に渡る選択肢が存在します。特に設置系の技にはクセのあるものが多く、計画的に仕込むことによって場を支配するような戦い方も出来るようになっています。
トレーニングモード、VSモードも搭載されており、ゲームモードは充実。何よりWi-Fiを利用したオンライン対戦が楽しいゲームですね。個人的に、非常に高く評価している対戦アクションゲームです。もし本作が「ポケットモンスター」や「ライブオン」、「イナズマイレブン」のように、テレビアニメ放送等の大々的なプロモーションが行われていれば、一定層で大ブームを巻き起こすだけのポテンシャルは存在していたのではないか、と愚考します。そう考慮してしまうのは、本作をプレイするうちにファンとなってしまった人間の欲目でしょうか(笑)。
続編となる「カスタムビートバトル ドラグレイド2」は翌年同社より発売。いずれも携帯機向けの格闘アクションゲームとしてお勧め出来るタイトルです。
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■基本操作 |
行動 |
操作 |
行動 |
操作 |
弱攻撃 |
Yボタン |
投げ |
間合いで+Yボタン |
強攻撃 |
Xボタン |
ダッシュ |
素早く or |
ジャンプ |
Bボタン |
二段ジャンプ |
ジャンプ中にBボタン |
ガード |
Rボタン |
バレット使用 |
or N or +Aボタン |
ビート発動 |
Lボタン |
バレット切替 |
該当スクリーンをタッチ |
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■登場キャラクター |
主人公キャラ |
属性 |
ライバルキャラ |
属性 |
隠しキャラ |
属性 |
ヒビト |
火 |
ユーキ |
風 |
ジーク |
? |
カイル |
水 |
シェラ |
氷 |
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ダイチ |
土 |
アスカ |
花 |
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ガイ |
雷 |
ギャモン |
毒 |
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■通信販売 |
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