1993年(商標登録は1992年)にセガから発売された、3D対戦型格闘ゲームで、アーケード基板は「SYSTEM32」を採用。3D格闘ゲームと言っても、ポリゴンを利用したような一般的なものではなく、2Dグラフィックで奥行きや3D空間を再現した、擬似的3D対戦型格闘ゲームといって差し支えないでしょうか。超大型コンピュータ「RULER」が人類を支配している、25世紀が舞台。そしてその超大型コンピュータを破壊すべく戦うアウトサイダー達の物語です。
操作はレバー8方向+「弱パンチ」、「強パンチ」、「弱キック」、「強キック」、「ジャンプ」の5ボタン式。基本操作は以下をご覧下さい。
ジャンプはボタンで実行するタイプになっており、主に移動に使用。通常移動の速度が全体的に遅い為、上手くジャンプを利用して間合いを調整する必要があります。防御(ガード)は相手方向と逆にレバーを入力する形式で、上下段の区別が無いのが特徴。その代わり、正確に敵と反対方向にレバーが入っていないと防御が成立しない為、難易度は高め。特に接近戦になって、左右に揺さぶられた攻撃を仕掛けられると、それを防ぐ難易度は尋常ではないでしょう。
個人的に、格闘ゲームの中でも特に「基本操作の難易度」が高いことで印象に残っています。
必殺技コマンドの入力ですが、何と「敵との位置関係によってコマンドの開始点・終了点が随時変わる」という恐ろしい仕様に。必殺技コマンドそれ自体は、簡易なものが多いとは言え、このコマンド入力方式の難易度の高さは相当なものと言わざるを得ません。更にそれに拍車を掛けて、ゲームスピードは全体的に速めなので、このゲームに慣れるまでにはかなり時間が掛かると思われます。慣れてくると、体感的に全てに操作が出来るようになるそうですが。
2D格闘ゲームと、3D格闘ゲームの融合的な遊び方が出来る、数少ないタイトルのひとつということでは、貴重な存在。現在でもファンの方は多いと思います。やや高めの難易度も、やり甲斐に変えることが出来るぐらいにシステム自体は良く仕上がっていますので、一風変わった格闘ゲームを遊んでみたいという方にはお勧めのタイトルです。当時発売されていたゲームの中でも、その演出面の斬新さは髄一。こうした切り口のゲームの存在こそ、格闘ゲームの輝かしい歴史の一端かもしれません。
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