■ゲーム概要 |
SNK看板タイトル「餓狼伝説」の第8作目で最終作品。キャラクターはテリー・ボガードを除き一新。全キャラクター新規グラフィック書き起こした事実上の新作。ジャストディフェンス、T.O.P.システム、ブレーキングなどの新システムを多数採用し、従来の餓狼伝説とは一線を画すタイトルとなっている。対戦ツールとしての評価は比較的高く、現在でも愛好家が存在する。
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■ゲームシステム |
操作はレバー8方向+「弱パンチ」、「弱キック」、「強パンチ」、「強キック」の4ボタン式。基本操作は以下を参照。
■ゲージシステム
▼ライフゲージ
キャラクターの残り体力。ゲージが無くなると負けとなります。
▼パワーゲージ
このゲージをためることで、超必殺技や潜在能力を使用することができる。パワーゲージが「S.POWER」状態で超必殺技を1回。「P.POWER」状態で潜在能力1回、もしくは超必殺技を2回使用可能となる。
▼T.O.P.ゲージ
このゲージの表示区域にライフゲージが差し掛かると、T.O.P.状態となる。
■ゲームシステム
▼T.O.P.システム
ライフゲージがT.O.P.ゲージ部分にさしかかると、一時的にキャラクターがパワーアップするシステム。自分の戦法に併せて、T.O.P.ゲージの位置を設定できる。発動中は「攻撃力の上昇」、「ライフゲージが徐々に回復」、「T.O.P.アタックが使用可能」という恩恵を受けることができる。
▼ジャストディフェンス
地上、空中問わず、相手の攻撃をギリギリまで引きつけて防御すると、ジャストディフェンスとなる。ジャストディフェンスに成功すると、防御側のキャラが青く光って体力が回復する。またガード耐久値が減らず、そこからガードキャンセルも使用可能となる。
▼ガードクラッシュ
相手の攻撃をガードし続けると、ガード耐久値が減少していく。キャラが赤く点滅し始めると危険信号であり、ガード耐久値を超えるとガードが強制的に弾かれて、無防備状態となる。
▼ブレーキング
必殺技を途中で止めるシステム。各キャラクターはブレーキング可能な技を持っており、必殺技の発動中にタイミングよく、強パンチ+強キックボタンを同時に押すと、必殺技がキャンセルされる。ブレーキングを応用した連続技も可能となっている。
▼ダウン回避
ダウン直前に、弱パンチボタンで「前転・小」、弱キックボタンで「後転・小」、強パンチボタンで「前転・大」、強キックボタンで「後転・大」を移動してダウン回避する。
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■私的レビュー/プレイ時間:やや長時間 |
NEO-GEOの餓狼伝説8作目。餓狼伝説の名を冠してはいるのですが、事実上の完全新作です。
キャラクターも、テリー・ボガードを除いて、一新。そのテリー・ボガードも年齢をとって、デザインが大幅チェンジ。今作で全キャラクターが書き起こされています。ギースの落胤、ロック・ハワードを主人公に据え、旧作より10年後の世界を構築しています。キム・カッファンの二人の息子も、立派な格闘家に成長しているところから、時代の流れを感じる事が出来ますね。
ゲーム自体は非常に原点回帰した作りとなっていて、連続技は極めて地味なものになっています。従来の餓狼伝説シリーズ定番の、複数ラインのシビアな駆け引きや、リアルバウト以降、豪快に繋がったコンビネーションも一切ありません。この辺の特徴から「餓狼伝説とは別モノ」と言われてしまうのは必然かもしれません。
今回の新システムで特に目を引くのは「TOPシステム」でしょう。MOWでは体力ゲージが3分割されていて、それぞれ「最初・中間・最後」となっています。この3つのいずれかに、TOPゲージを定める事が可能で、ゲージ発動中は、攻撃力、得点がアップし、ライフも徐々に回復します。さらにTOPアタックという特殊攻撃を仕掛ける事が可能になっています。つまり、キャラクターのテンションMAX状態を、自分の好きな位置にセッティング出来ると言う訳ですね。
ちなみにTOPアタックというのは、ゲージ発動中に、CDボタン同時押しで出す事が出来る特殊技で、各キャラクター毎にまるで違う技が用意されています。特徴としては、当てた時の得点が高い事。またガードされても、ガードクラッシュさせやすい、というところでしょうか。ジャストディフェンス時の、ガードキャンセル反撃技にも使えるのが嬉しいですね。先行逃げ切り型で、一番最初に設定してしまうか。中盤押し型で安定して戦うか。追い詰められてから逆転勝利を狙うために、最後にセッティングするか。TOPの選択の時点で、既に戦略がはじまっている訳です。
また、MOWで有名なシステムといえば、やはり「ジャストディフェンス」でしょう。攻撃を直前でガードすると発動する特殊ガードのことで、特徴としては、体力ゲージが少し回復するというもの。削られるどころか、逆に回復するのですから、この差は雲泥でしょう。さらに、ガード耐久値が減らず、ガードキャンセルが可能。空中でも発動可です。最初はタイミングが難しいかもしれませんが、慣れてしまえば、意外と簡単に扱えるようになります。
派手な連続技やコンビネーションは無くとも、下段避け攻撃、上段避け攻撃などのシステムの導入で、中段の攻防も熱いです。格闘ゲームの基本の部分である「駆け引き」が非常に楽しめる作りとなっていますので、ゲームとして非常に高評価。餓狼伝説のイメージとは、かけ離れた作品ですが、名作格闘ゲームの1本といえるでしょう。
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■対戦動画 neo amusement space a-cho |
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■基本操作 |
行動 |
操作 |
行動 |
操作 |
j弱パンチ |
Aボタン |
投げ技 |
接近して or +強パンチ |
弱キック |
Bボタン |
投げ抜け |
つかまれた時 or +強パンチ |
強パンチ |
Cボタン |
ダウン回避 |
ダウン直前に各攻撃ボタン |
強キック |
Dボタン |
下段避け攻撃 |
立ち状態で、弱攻撃ボタン同時押し |
ダッシュ |
すばやく |
上段避け攻撃 |
しゃがみ状態で、弱攻撃ボタン同時押し |
バックダッシュ |
すばやく |
T.O.P.アタック |
T.O.P.中に強攻撃ボタン同時押し |
挑発 |
スタートボタン |
ジャストディフェンス |
攻撃をぎりぎりまで引きつけて防御する |
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■登場キャラクター |
キャラ名 |
声優 |
キャラ名 |
声優 |
ロック・ハワード |
竹本 英史 |
テリー・ボガード |
橋本 さとし |
キム・ドンファン |
橋本 潤 |
キム・ジェイフン |
浅川 博貴 |
双葉 ほたる |
堀江 ゆき |
牙刀 |
石井 康嗣 |
マルコ・ロドリゲス |
花田 光 |
北斗丸 |
竹内 順子 |
B・ジェニー |
斉藤 レイ |
グリフォンマスク |
花田 光 |
フリーマン |
や乃 えいじ |
ケビン・ライアン |
北沢 洋 |
グラント |
北沢 洋 |
カイン・R・ハインライン |
橋本 潤 |
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