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北斗の拳
審判の双蒼星 拳豪列伝 |
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2D対戦格闘ゲーム/原作付き格闘ゲーム |
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(C) 武論尊・原哲夫/NSP 1983,
(C) SEGA / Arc System Works |
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■私的レビュー/プレイ時間:やや短時間 |
原作「武論尊」氏、作画「原哲夫」による人気の少年漫画作品「北斗の拳」の2D対戦型格闘ゲームです。アーケード基板はサミーのアトミスウェイブ「ATOMISWAVE」を採用。販売にセガ、開発にアークシステムワークスという陣容です。以前より、スーパーファミコンを含むコンシューマで北斗の拳の格闘ゲームは発売されておりましたが、本作は「ギルティギア」シリーズなどで有名な「アークシステムワークス」が手掛けたことで、発表当初より大きな話題となりました。
操作はレバー8方向+「弱パンチ」、「強パンチ」、「弱キック」、「強キック」、「特殊(ブースト)」の5ボタン式。基本操作は以下をご覧下さい。特徴的なのは「ブーストゲージ」と「北斗七星ゲージ」という二種類のゲージシステム。それぞれのゲージに対応した各テクニックが存在しています。
□ブーストゲージ
攻撃したり、ダメージを受けたりすることで少しずつ増えて行くゲージ。1本100%、最大3本300%までストック可能。
▽ブースト
専用ボタンを押すことで発動し、高速で前方に移動するシステムで、ブーストゲージを消費。技をキャンセル出来る為、通常は繋がらない技も連続技に組む込むことが出来るようになる。普通に使用すると20%、キャンセルで使用すると50%を消費する。
□北斗七星ゲージ
体力ゲージの下に表示されている、7マスの星が並んだゲージ。7つの星が全て無くなると「死兆星」が輝き、相手側が一撃必殺奥義を使用出来るようになる。ラウンド間は持ち越しとなっており、以下のシステムで相手の星を減らせます。
▽ヘヴィーストライク
ガード不能の移動攻撃。当たれば相手の星を一つ奪うが、ダメージが微量で、これで相手をK.O.する事は出来ない。
▽バニシングストライク
相手を壁バウンドさせて星を一つ奪う攻撃。ボタン押し続けで溜めることが可能で、最大まで溜めるとガード不能攻撃になる。
▽掴み投げ
方向キーとキックボタン同時押しの通常投げで、発生は遅いが当たれば星を一つ減らせる。
▽グレイヴシュート
相手を上方に飛ばす打ち上げ攻撃。ジャンプキャンセルして追い撃ちが可能なほか、連続ヒットで必殺技を当てると星を一つ減らせる。
▽カウンターヒット
カウンターヒットからの必殺技で星一つを減らせる。
▽究極奥義
いわゆる「超必殺技」。ヒットすると星を一つ奪い、カウンターで決まると二つ奪う。
星ゲージは、相手が一撃必殺奥義を空振りしたり、ラウンドが1つ終了するごとに1つ回復。また、一撃必殺奥義を受けることで全快します。
登場キャラクターは「ケンシロウ」、「ラオウ」、「トキ」、「ジャギ」、「シン」、「レイ」、「ユダ」、「サウザー」、「ハート様」、「マミヤ」の全10名。キャラクター毎に様々な特徴が存在し、例えば「レイのみ、ジャンプが3段まで可能」、「ハート様のみ、前方ダッシュが無い」、「ラオウのみ、バックステップが無い」といった具合に、ベースとなるシステム関連でも差別化が図られているのもこのゲームの特徴と言えるでしょう。更に演出が非常に凝っており、原作のエピソードなどを事細かに再現している演出が多数。丁寧に仕上げられた2Dグラフィックのクオリティも相俟って、ゲームの迫力は満点。
全キャラクターに即死連続技及び永久連続技が存在し、下手をすれば小技が決まった瞬間に勝負が決定といった極端な事例も発生。相手が倒れたままバウンドして、追撃し放題になる「バスケ」なる現象も発生し、お互いの連続技のヒット数が凄まじいことになっています。ゲームバランスが崩壊していると言われながらも「全キャラクターが強いことで、結果的に面白いバランスが出来上がっている」という状況が発生。その為、マニアの方々に幅広く支持される傾向があり、現在でも一部で高い人気を誇っています。
日本国内最大の格闘ゲームの祭典「闘劇」では2006年と2008年の大会に競技種目としてエントリーされました。名勝負が繰り広げられ、会場も大いに盛り上がったのですが、大会の模様が収録されているDVDが、本作だけ発売されないと言う事態も発生しました。それというのも、他の格闘ゲームタイトルに至っては、DVD一枚定価3,800円程度で販売できるのに対して、本作は原作の版権料が別個必要となり(※1)、その関係で採算が成り立たないという事情があった模様。版権のあるゲームの扱いの難しさを印象付けた出来事として話題となりました。
コンシューマにおいては、完全移植とは言えないながらも、ほぼアーケード版に準拠したプレイステーション2ソフト「北斗の拳 〜審判の双蒼星 拳豪列伝〜」が発売。細かな部分での不満は多いですが、家庭で気軽に「北斗の拳」を遊ぶ手段としては、貴重なソフトでしょうか。
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■余談 |
※1 一説によれば、版権料の影響で北斗の拳のDVDを販売した場合、10,000円以上の価格でなければ採算が成り立たないとのこと。
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■基本操作 |
行動 |
動作 |
ダッシュ |
素早く→→(空中可) |
バックステップ |
素早く←← |
ブースト |
特殊ボタン |
投げ |
相手と密着して → or ←+強パンチ |
掴み投げ |
相手と密着して 弱強キック同時押し |
ガードキャンセル |
ガード中に →+強パンチ+強キック |
オーラガード |
ガード中に 特殊ボタン |
アジリティーディフェンス |
攻撃が当たる直前にガード |
グレイヴシュート |
弱パンチ+弱キック |
ヘヴィーストライク |
弱パンチ+弱キック |
バニシングストライク |
強パンチ+強キック(溜め可) |
よろけキャンセル |
よろけ中にボタンどれか |
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■登場キャラクター&声優 |
キャラクター |
声優 |
キャラクター |
声優 |
ケンシロウ |
河本邦弘 |
レイ |
千葉一伸 |
ラオウ |
内海賢二 |
ユダ |
島田敏 |
トキ |
土師孝也 |
サウザー |
銀河万丈 |
ジャギ |
戸谷公次 |
ハート様 |
飯塚昭三 |
シン |
古川登志夫 |
マミヤ |
藤田淑子 |
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■関連グッズ |
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■パッケージ画像 |
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■通信販売 |
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