■レビュー執筆:saruyama様/プレイ時間:中程度 |
キャラクターも背景も全てが実写素材という異色の同人格闘ゲームシリーズ最新作で、「格闘変人」及び「格闘変人2」の続編にあたる作品です。
登場キャラクターは全て変態で、某世界一有名なゲームキャラクターそっくりな配管工「M」、「L」兄弟をはじめ、くそみそテクニックより「阿部高和」、某探偵より「バーロー」、「変態仮面」といった、絶妙なチョイスのキャラクターばっかり。今作からは「せんとさん」、「富竹」の2名が新規に追加され、プレイヤーキャラは全10人。しかもその全部が同一人物によるコスプレで1人10役をこなしているというから驚きだ。
意外にもそのふざけたキャラ設定や外見からは想像もつかないほど格闘ゲームとしては作り込まれており、既存の格闘ゲームにとらわれない斬新なシステムが目新しく感じられ、最近の格闘ゲームに飽き始めているような人には良い口直しになるかもしれない。
ストーリーモードでは10人のキャラクターそれぞれにデモシーンやエンディングも用意されており、1VS1の試合だけでなく4人同時に闘う「バトルロイヤル戦」がドタバタかつ駆け引きもあって面白い。
ゲーム中のプレイヤーキャラはフリーランニング制で、ストリートファイターUなどのように常に相手と正面を向きあって居ないのが特徴。やや小さめに作られたキャラクターで画面を縦横無尽に駆け回るという、ベルト型アクションゲームにも似たような性質もある。アッパーで浮かせて→ドロップキックで画面端まで吹き飛ばし→それをダッシュで追いかけ→壁に叩きつけられた敵を空中コンボで拾ってさらに連続攻撃・・・という、アクション性の高いコンボシステムがかなり爽快。
ボタン配置は「パンチ」、「キック」、「ハードブロウ(強攻撃)」、「緊急回避・廻り込み」、「挑発/ソウルバースト」、「ガード」の6ボタン式。しかしガードは基本的にニュートラルガードで、挑発もあまり使わないので初心者はまず4ボタンの感覚で始められる。しかし喰らいモーション中に挑発ボタン押しで喰らいモーションキャンセルで敵のコンボを割りこんで出せる吹き飛ばし技(ソウルバースト)や、フリーランニング制のためキャラの向き固定の為にガードボタンを押したりボタンガードでなければしゃがみガード出来ないなど、上級者は6ボタンをフルに活用必要がある。操作性は多少の慣れが必要ではあるものの極めて良好。
また、スパコンゲージ(気力ゲージ)を1本以上残した状態でK.O.されると、残りの気力を全て消費して体力を僅かに回復させて再び立ち上がるという「ド根性システム」なるものが搭載されており、最後の最後まで諦めなければ勝負がわからない。
ガードも特殊で、必殺技はもちろん通常技でも体力が削られるが、削りで体力ゼロになってもKOしないのが特徴。有効打を喰らわない限り一発逆転を狙って耐え続けられる。
その他超必殺技は勿論、緊急回避回り込み、ガードキャンセル緊急回避、投げ回避着地、壁ぶつかり受身、壁受身カウンター攻撃、そしてスパコンゲージを1本消費して超スピードで動ける(敵の動きをスロー化する)"クロックアップ"などなど、同人の格闘ツクール製としては異例な程にゲームとしてシステムが作り込まれている。
また、このゲームはモーションの細かさも定評があり、どのキャラも気味が悪いほどアニメーションが滑らかで、実写の格闘ゲームとしては商業作品も含めコマ数では右に出る者は居ないと評される程ヌルヌル動く。
イロモノ全開な見た目のせいで食わず嫌いされがちな作品だが、価格・内容からも隠れた名作と評価できる作品。無料体験版もあるのでちょっとでも気になったりした方は軽い気持ちで試しにプレイしてもらいたいそんな格闘ゲームです。
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■基本操作 |
行動 |
操作 |
行動 |
操作 |
パンチ |
Aボタン |
挑発/ソウルバースト |
Eボタン |
キック |
Bボタン |
ガード |
Fボタン |
ハードブロウ(強攻撃) |
Cボタン |
ダッシュ |
→→ or ←← |
緊急回避・廻り込み |
Dボタン |
ハイジャンプ |
↓要素から↑要素に入力 |
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■関連グッズ |
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製品名:2D格闘ツクール 2nd.
発売日:2001年12月05日
価格:9,800円
仕様:オリジナル2D格闘ゲーム制作ツール
対応OS:Windows95、98、ME、2000
メディア:CD-ROM
CPU:Pentium III 450MHz以上
HDD:100MB以上の空き容量
メモリ:32MB以上
モニタ:800×600、HighColor以上
サウンド:SoundBlaster互換のPCM音源が再生可能な環境
CD-ROM:倍速以上 |
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■関連商品 |
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