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ストリートファイター
STREET FIGHTER |
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2D対戦格闘ゲーム/V.S. FIGHTING |
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(C) CAPCOM CO.,LTD. 1987 ALL RIGHTS RESERVED. |
■私的レビュー/プレイ時間:やや短時間 |
1987年にカプコンから発売された、2D対戦格闘ゲーム。一大格闘ゲームブームを巻き起こした「ストリートファイターII」の前身に当たるタイトルであり、言うなれば現在の2D対戦格闘ゲーム全ての原点であるとも言えます。体力ゲージ、ラウンド制、立ちガードとしゃがみガードの使い分け、コマンド入力による必殺技など、2D対戦格闘ゲームのベース・フォーマットとなる部分が、この作品にて確立されています(※初採用という意味ではありません)。
基本的な操作方法は、8方向レバー+6ボタン。左右で移動、下方向の場合はしゃがみ、上方向でジャンプ。相手と反対方向にレバーを入れることでガードとなります。パンチとキックがそれぞれ、弱・中・強と分かれており、原則的に「弱は攻撃力が低い代わりに隙が少ない」、「強は攻撃力が高い代わりに隙が多い」という性質を持っていることとなります。
コマンド入力を使って必殺技という概要が採用されているのも、本作の大きな特徴のひとつ。主人公の「隆(リュウ)」と「拳(ケン)」には、それぞれ「波動拳」、「昇龍拳」、「竜巻旋風脚」という3種類の必殺技が用意されています。いずれも波動拳コマンド(236+パンチ)、昇龍拳コマンド(623+パンチ)、竜巻旋風脚コマンド(214+キック)という格闘ゲーム用語にもなった代表的な必殺技といえるでしょう。
もっとも本作ではコマンドの入力受付時間が極端に短いため、必殺技は非常に出し難い仕様となっています。狙って昇龍拳を出すのはまさに至難の業です。しかし、「必殺技」という名の通り、その威力は絶大。一撃当たっただけで、相手の体力を3、4割削るのは当たり前。必殺技を連打することが出来れば、あっと言う間に勝敗は決してしまうでしょう。
実際のところ、慣れない内は通常技で地道に戦うよりも、ガチャガチャと適当に波動拳か昇龍拳が出そうなコマンドを入力しながら、ウロウロ戦うのが一番良いような気がします(笑)。勿論、確実に必殺技が出る入力タイミングをマスターするに越したことはありませんが。
このストリートファイターのアーケード筐体には「アップライト筐体(圧力センサーボタン)」版と、「テーブル筐体(6ボタン)」版の2種類があることも有名な話でしょうか。アップライト筐体は、ボタンが圧力センサー付きとなっており、押す強さによって攻撃の強弱が決まるというシステムとなっていました。しかし、強弱の調整が難しい、プレイが思いのほか疲れる等の欠点があり、6ボタン式の筐体が登場したという経緯があります。
登場キャラクターは、前述した主人公二人「隆(リュウ)」、「拳(ケン)」に加え、CPU専用の個性的な敵キャラが多数登場。ストリートファイターIIにも登場する「サガット」。ストリートファイターZEROシリーズに登場する「バーディ」、「アドン」、「元(ゲン)」。CAPCOM VS SNK2等にも登場する「イーグル」などなど。ボクサー、ムエタイ戦士、中国拳法家、忍者、棒使い、マーシャルアーツ使いと色々な特徴を持っているのもポイントです。
2D対戦格闘ゲームということで、プレイヤー同士の「対戦」も可能ですが、対戦で使えるのは残念ながら「リュウ」と「ケン」のみ。1Pプレイヤーがリュウとなり、2Pプレイヤーがケンとなります。完全に同じ性能ですので、公平といえば公平なのですが、やはり少し寂しいですね。
海外ではプレイステーション2「CAPCOM CLASSICS
COLLECTION Vol.2」、プレイステーションポータブル「CAPCOM
CLASSICS COLLECTION REMIXED」にそれぞれ収録。日本国内では「ファイティング・ストリート」というタイトル名で、PC-エンジン CD-ROM2にて発売されています。完全移植とは行きませんが、雰囲気はほぼ再現されていますので、一度触れてみたいという方は是非。
現存の格闘ゲームに比較すれば、当然グラフィックは見劣りしますし、動きもカクカクで操作性も良くありません。しかし、飛び道具、対空技、突進技、タイムアップで残り体力で勝負決定、等など。今は当たり前とも思えるシステムやゲームルールも、こうして原点に立ち返ってみると、良く考えられたものだと感心します。
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■イメージイラスト/筐体写真 |
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