THE RUMBLE FISH 2
ザ・ランブルフィッシュ2
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2D対戦格闘ゲーム/対戦格闘アクション
アトミスウェイブ 開発:ディンプス 推奨度:− 稼働:2005/03/28
AC基板 販売:セガ 入手度:− 定価:138,000円
アトミスウェイブ 開発:ディンプス 推奨度:− 稼働:2005/03/28
AC基板 販売:セガ 入手度:− 定価:196,000円
ATOMIS WAVE ROMキット
T.R.F. 総合ウェブサイト
ザ・ランブルフィッシュ2公式サイト

(C) SEGA/(C) Dimps 2004-2005 All Rights Reserved.
■レビュー執筆:DBZ様/プレイ時間:やや短時間
 サミーとディンプスによる、2D対戦格闘ゲームの2作目であると同時に、アトミスウェイブ向けとしては最初となる、大容量カートリッジによるリリースタイトルです。前作は元々のアトミスウェイブのROMカートリッジの仕様により、僅か128MBの容量で作成されていましたが、今作は最大416MBの容量をサポートする大容量カートリッジにより、新キャラ4人、ボスキャラ1人、隠しキャラ2人が追加。いずれも特定条件を満たす事でプレイヤーキャラとして使用でき、且つそれぞれのキャラにも個性付けがなされました。

 ゲームシステム面に於いては、大容量の恩恵により、さまざまなシステムフィーチャーが追加されました。特に、初心者が前作と今作を比較する上で一番目に見えて変わった点として
・ライフゲージが1ラウンドにつき2本になり、より長時間プレイできるようになった点。
・オフェンスゲージ、デフェンスゲージがそれぞれ3本ストック制になった点。
 …などが挙げられます。

 特にゲージ類については
・1本消費して、ジョルトアタックによるガード不能攻撃や相手の猛攻をひたすらガードをし、相手を硬直状態にさせ、反撃ののろしを上げることができるインパクトブレイク(※注釈1)といった小技を駆使し、相手を翻弄させるか?
・3本貯めてオフェンシブアーツなり、ディフェンシブアーツを使用して一気に勝負をつけるか?
・両方とも3本貯めて、ここぞと言うときに一発逆転、もしくは速攻で勝負をつける事ができるクリティカルアーツをだすか?
 これらをプレイヤーが任意で且つ戦略的に繰り出す事が勝負のキモになります。

 ただし、ゲージを多く消費する技ほど、隙が発生し、相手からの反撃をくらいやすい点、使用するキャラクターによっては全然つかいものにならない技も存在する点がある為、攻略サイトで確認したうえで、自分の分身である使用キャラクターを決めましょう。

 初心者がこのゲームをプレイする上でまず選択すべきキャラクター(とっつきやすいキャラ)としては
・ゼン(スト2でいうところのリュウ役相当?孤独キャラ担当)
・アラン(スト2でいうところのケン役担当?マセキャラ担当)
 あたりでしょうか。

 スト2でいう波動拳コマンド、昇龍拳コマンド、龍巻旋風脚コマンドなどをしっているのなら、きちんとセットされてますので、比較的簡単に技を繰り出す事ができる為、CPU戦に於いては3ステージほどまででしたらなんとか進めるでしょう。

 次にこのゲームの特徴として挙げられる点として
・パーツクラッシュによる服や装飾品の破損描写の発生。
・前作と同様にストーリーがしっかりと存在する。
・ごく一部に優秀なBGMが存在する。
 …といったところでしょうか。

 特にパーツクラッシュについては、女性キャラでガーネットとラストボスのベアトリスの描写が過激な事から、これを目当てにパーツクラッシュを出しやすいキャラクターで練習しては何度もクラッシュさせるといったマニアックなプレイスタイルが存在しました。また、ウホッなキャラクターが好きな方に対しては、巨体キャラクターのオービルをパーツクラッシュさせ、わざと負けては、試合結果画面でサングラスが無くなった漢(おとこ)のオービルの姿にぞっこん・・・というこれまたマニアックなプレイスタイルも…。

 BGMについては、基本的に、前作で存在したステージについてはほとんどそのまま今作でも流用しているのに対して、新規追加されたステージに対しては新規に収録されており、既存と新規のBGMの質の差が顕著にでる部分が多々ありました。特に、ラストボスのベアトリスステージはかなりの力の入れようでした。気品高きベアトリスに適したBGMで敗北した時の絶望感、勝利した時の達成感を味わえるでしょう。

 そしてシナリオに対しても、基本的には前作を踏襲しており、その中でも、一応主人公であるゼンが所属していた地下組織のバロールに対する、FFSを取り仕切るプローブネクサス社サイドの展開を、メインにゼンとそのゼンと同じバロールに所属していた隠しキャラで前作のボスであったグリードとのリベンジマッチが発生したり、プローブネクサス社サイドについては、会長であるベアトリスに対して、社長のハザマの不振な行動によりそれぞれが対立。プレイヤーキャラとして使用できるようになった後、これらのキャラでエンディングを迎えた場合、プローブネクサス社を我が物にする描写によりどろどろな展開を見せる等、世界観も相当に完成されていたタイトルだと思います。

(注釈1)
地上IBの効果は『15Fの硬直を攻撃側に与える』という物で、弱攻撃のガード硬直が11F、強で15F、必殺技で25Fなので、相手の弱攻撃をIBするとIB発動側の弱攻撃が確定、強攻撃で完全五分、必殺技だと10Fの不利、となります(例外も有ります)。

■裏技・小ネタ
(1)隠し要素解禁パスワードについて
TEST MODE内GAME SETTING項目内にあるOTHER SETTING項目内に、PASSWORD1 PASSWORD2の2種類のパスワード入力モードがあり、これらに対して、指定されたパスワードを入力する事で、隠しモードが解禁されます。

・PASSWORD1のパスワード
MACROSTOMA と入力するとOTHER SETTING画面のPASSWORD1表示部にOKと表示され、以下の隠し機能が使えるようになります。

1>ハザマ、グリードが使用できるようになります。また、ランダムセレクトでも抽選対象キャラクターとしてエントリーされます。
2>ベアトリスがランダムセレクト時に抽選対象キャラクターとしてエントリーされたうえ、以下のコマンドを入力する事で常時選択可能キャラクターとして使用できます。

※選択方法※
・ハザマにカーソルをあわせる
・上4回入力。カーソルがアランの位置になっている事
・右2回入力。カーソルがラッドの位置になっている事
・下4回入力。カーソルがシェリルの位置になっている事
・左2回入力。カーソルが再度ハザマの位置になっている事
・下1回入力。カーソルがランダムセレクト”?”になっている事

 上記操作がきちんとなされていれば、この時点でベアトリスのキャラクター絵が表示されますのでここで選択すれば使用可能となります。

・PASSWORD2のパスワード
MSMARAGDINAと入力するとOTHER SETTING画面のPASSWORD2表示部にOKと表示され、以下の隠し機能が使えるようになります。

1>サバイバルモードの追加
 選択したプレイヤーキャラクターで全24ステージぶっ通しバトルを行います。コンティニュー不可、1プレイで獲得したスコアがランキング対象となります。3ステージ毎に既存キャラクターを強化した特殊キャラクターが登場。サバイバルモード故、プレイヤーのライフゲージは原則そのまま次試合に継続されますが、勝利条件により、一定量ライフゲージが回復する場合も存在します。
 なお、サバイバルモードプレイ時はノーマルモードと差別化する為、スコア表示部がピンク色で累計スコアとステージ数が表示されます。

※サバイバルモードのプレイ条件
 タイトル画面にてパンチ系2種(LP・SP)ボタン押下しつつスタートボタン押下でゲーム開始。入力成功時はボイスが発生します。

2>タイムアタックモードの追加
 全16ステージのクリアタイムを競います。ランキング対象は全ステージクリアにかかったタイム。サバイバルモードと同様にコンテニューは不可。なお、タイムアタックモードについても、ノーマルモードと差別化する為、スコア表示部に水色で累計タイムが表示されます。

※プレイ条件
 タイトル画面でキック系2種(LK・SK)押下しつつ、スタートボタン押下でゲーム開始。入力成功時はボイスが発生します。

 上記隠し機能が全て解禁されている場合、タイトル画面で泡エフェクトが発生しますので、現在でも稼働している店舗の場合、このエフェクトで解禁されているかどうか確認し、万一解禁されていなかった場合は店員さんに懇願して、上記の設定を反映させてもらいましょう。
 一度隠し機能を解禁した場合、解禁データがアトミスウェイブ本体の記憶領域に格納され、別のタイトルのカートリッジに差し替えるまで保持され続けます(ただしBACKUP CLEARを実行した場合は解禁データもクリアされます)。

■余談/コンシューマ版がリリースされない背景について
 ザ・ランブルフィッシュ2が稼働開始となったのは、多くのアーケード流通関連情報では2005年3月28日からと記載されています。実はこの稼働開始4日後の2005年4月1日は、サミーのAM部隊がセガに移管された日でもあります。故に、このタイトルはサミーAM部隊からリリースされたゲームとして”サミー”ブランドとしては最終タイトルとなった作品です。しかし、これが原因により、コンシューマー版のリリースができなくなったという大人の事情がある模様です。

 業界関係者の情報では
・前作は2004年の3月に稼働開始されており、セガへの移管が1年以上あった事でコンシューマー版リリース期間に余裕があったが、今作ではセガに移管される直前にアトミスウェイブ版が完成した事で、コンシューマー版リリースの決定まで時間がなく、セガ移管後にリリースを打診したがセガ社自体が採算性がとれないという理由により蹴ったのでは?
 という憶測があれば
・元CSKグループだったセガがサミーに買収された事で、元々のセガ社員の反抗により、当初はリリース予定だったものが圧力によりつぶされたのでは?
 という憶測もあるほどで、その真意はいまだに謎に包まれています。

 なお、ランブルフィッシュシリーズの著作権は上記のリリーススケジュールにより、”サミー”と”ディンプス”が現在も所有しているとの事でセガは全く関与していません。
ちなみに今作の著作権表記は「(C)SEGA/(C)Dimps 2004-2005」となっており、セガ移管前にリリースされた事がまざまざと証明されています(なお、プレイステーション2版のザ・ランブルフィッシュはセガは発売元として担当しているだけとの事です)。

 現在も今作はコンシューマー版リリースを懇願する声が後を絶たず、たのみこむでも取り上げられていますが、今日においては、著作権保有元のサミーがパチンコ・パチスロの風営法8号指定専門に戻ってしまい、AM部隊が存在せず、サミー側に窓口がない事、移管先のセガは上記によりサミーに著作権がある=窓口はサミーという認識により手がだせない。
 一方、開発元のディンプスが、リリース当時はサミーの子会社であったのに対して、サミーが株をディンプス社の従業員に譲渡した事で現在は子会社でなくなった点、サミーとディンプスが別会社になった事でタイトル使用料が発生することで採算性を余計悪くする事で仮にリリースされたとしても、売り上げが悪ければ赤字になるのでリリースしたがらない。という悪循環が生じており、コンシューマー版リリースは絶望的という見方が圧倒的です。

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