■ゲーム概要 |
スゲノ トモアキ氏が製作、発表したアスキー 2D格闘ツクール 2nd.作品でプレイヤーキャラクター全員が女性の2D対戦型格闘ゲーム。サポートシステムを導入した2on2対戦ゲームで、美しいグラフィックと高いゲーム完成度が大きな話題となった。
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■私的レビュー/プレイ時間:やや長時間 |
2009年6月30日に正式公開、「スゲノ トモアキ」氏が製作した2D対戦型格闘ゲームで、アスキー 2D格闘ツクール 2nd.製作品。登場するキャラクターは全員が女性となっており、素敵なイラストで描かれた魅力的かつ可愛らしいヒロイン達が大集結。練り込まれた世界観にシナリオ、確りと調整が行われたゲームシステム・バランスに加え、快適なインターフェイス、ハイクオリティなグラフィック、迫力のサウンドと一般的に頒布されているツクール系作品とは確実に一線を引く、凄まじくハイレベルなゲーム完成度を誇っています。
操作はレバー8方向+「弱攻撃」、「中攻撃」、「強攻撃」、「サポート攻撃」の4ボタン式。基本操作は以下をご覧下さい。
ゲームの特徴は以下の通り。
▽サポートシステム(2on2対戦システム)
このゲーム最大の特徴となるシステムです。ゲームシステムが2on2形式の対戦となっており、プレイヤーはメインキャラクター10人中から1人、サポートキャラクター4人中から1人を選択してコンビを組みます。サポートキャラクターには「Dボタン(サポートボタン)」と方向キーを組み合わせて、色々な指示を出すことが出来るようになっており、牽制、連続技サポート、防御手段と大活躍。プレイヤーキャラクターの動きと連動して、様々な戦略を組み立てる事が出来ます。プレイヤーキャラとは、ほぼ独立した形で指示を出す事が出来る為、利用の仕方によってはプレイヤーキャラの戦略・操作ミス・読み間違いのフォローや、リスクのある行動の保険とする事も可能。プレイヤー毎に、メインとサポートキャラの相性を見極めて、幅広い戦闘スタイルを確立出来るのが素晴らしいですね。
サポートキャラは制限無しで助けてくれる訳ではなく、サポートレベルというゲージが存在し、最大LV5まで自動的にストックされていきます。サポート行動に応じて消費し、時間の経過と共に回復。このゲージに留意しながら戦略を組み立てる必要があります。
▽リフレクト
ABボタン同時押しで発動する防御システム。相手の攻撃のタイミングにあわせて発動すると、攻撃を防がれた相手は一定時間硬直。その間に反撃を加えることが出来ます。しゃがみ状態や空中でも発動可能。ただし飛び道具や、サポート攻撃の殆どは防ぐことが出来ず、リフレクトを空振りをしたときのモーション硬直時は被カウンター判定となる為、ミスをした時のリスクは高いと言えます。
▽スペシャルゲージ
リバティアーツ、所謂「超必殺技」を発動するのに必要なゲージで、相手に攻撃を与える・相手から攻撃を受けることで少しずつ溜まっていきます。ゲージは比較的溜まり難い分、発動できるリバティアーツは威力の高いものが多く、強力な一発逆転要素として機能します。
▽様々な状態表示アイコン
このゲームでは以下のような複数のアイコンが画面上に表示されており、細かくキャラクターの状態を確認することが出来るようになっています。
・投げアイコン
画面中央下に表示される「GRASP」と表示されるアイコン。ガード直後や起き上がり後など、投げが有効かどうかを判断出来る。
・スタンアイコン(ステータスゲージ内)
ひよこのような形のアイコンで、通常時は青で表示されているが、相手の攻撃を受け続けると「青→黄→赤」と変化して行く。赤く光った状態で相手の攻撃を受けると気絶してしまう。
・カルシウムアイコン(ステータスゲージ内)
骨のような形のアイコンで、通常時は青で表示されているが、相手の攻撃を受け続けると「青→黄→赤」と変化して行く。赤く光った状態で相手の攻撃をガードし続けると「カルシウムブレイク(ガードブレイクに近い状態)」となってしまう。
以上のように、サポートシステムを代表として、非常に個性的なゲームシステムが多数搭載されています。コンボや連続技に強力なものはありますが、どちらかと申しますと読み合い要素が強く、間合いやタイミングを計りながら、サポートキャラクターを活かして戦うというスタイルが一般的。操作性は素晴らしく良好で、コマンド受け付けも快適。確りとコマンドを入力すれば技は確実に出ますし、何より技が暴発するリスクが殆どない調整になっているのはお見事です。
そしてこのゲームが高い人気を誇っている最大の要素は、やはり「グラフィック」でしょう。個性的且つ魅力的な女性キャラクターの数々が、本当に美しいグラフィックで描き起こされており、活き活きとアニメーションする様子は素晴らしいの一言。アニメパターンも非常に多く、エフェクトの完成度もハイレベル。通常技、必殺技の演出のクオリティも高く、キャラクターを動かしているだけでも楽しいですね。キャラクター一人一人のモデリングも秀逸で、肩から腕のライン、腰の形や脚のラインなど拘りの感じられるデザインとなっています。またスカートを履いている女性キャラクターが多いにも拘らず、ド派手に動き回るので、パンツが見えてしまっているなどの、ほのかなお色気要素もあります。ヴァンガードプリンセス 攻略Wikiにおいては、ぱんつ技一覧なるコンテンツが用意されているほどです(笑)。
ゲームコンセプト、ゲーム性、システム、グラフィック、アニメーション、キャラクター、シナリオ、操作性、インターフェイス、ありとあらゆる要素において、全てがハイクオリティな傑作。これを3年以上かけて、スゲノ氏お一人で製作されて来られたと言うのですから本当に驚きです。そしてこれ程の作品が、無料でダウンロードして遊べるというのですから、有難い限りですね。格闘ゲーマーを自認する方は勿論の事、多くの方にプレイしてもらいたいツクール作品の中でも珠玉と呼べるタイトルです。
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■登場キャラクター・声優一覧 |
キャラクター名 |
声優 |
キャラクター名 |
声優 |
忽那ゆい |
計名さや香 |
御殿谷サキ |
本多しの舞 |
忽那はるか |
計名さや香 |
氷桜かえで |
貴坂理緒 |
リリス |
大山チロル |
ナタリア・グリンカ |
本多しの舞 |
ルナ・姫木 |
分倍河原シホ |
羽澄えり |
草乃さちか |
美留町くるみ |
分倍河原シホ |
幾世あやね |
貴坂理緒 |
ヒルダ・リゼ |
たかはし智秋 |
(システムボイス) |
草乃さちか |
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■サポートキャラクター |
キャラクター名 |
簡単な特徴 |
えこ |
近距離戦特化・高火力・安定型 |
しえら |
遠距離戦得意・リーチが長く、攻撃の持続時間が長い |
かなえ |
トリッキー・特殊系 |
じゅりえっと |
近接戦特化・高火力・攻撃発生がやや遅い |
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■基本操作 |
行動 |
操作 |
行動 |
操作 |
弱攻撃 |
Aボタン |
S弱攻撃 |
LV1以上でDボタン |
中攻撃 |
Bボタン |
S中攻撃 |
LV1以上で+Dボタン |
強攻撃 |
Cボタン |
S強攻撃 |
LV2以上で+Dボタン |
サポート攻撃 |
Dボタン |
S超攻撃 |
LV2以上で+Dボタン |
ラン・ステップ |
・ |
プロクシガード |
LV1以上で+Dボタン |
バックステップ |
・ |
受身 |
吹き飛び中にボタンいずれか |
投げ |
or +C |
投げ抜け |
投げられる直前に or +C |
リフレクト |
AB同時押し |
リバティアーツ |
必殺技の上位版(超必殺技) |
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■関連ソフト |
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製品名:2D格闘ツクール 2nd.
発売日:2001年12月05日
価格:9,800円
仕様:オリジナル2D格闘ゲーム制作ツール
対応OS:Windows95、98、ME、2000
メディア:CD-ROM
CPU:Pentium III 450MHz以上
HDD:100MB以上の空き容量
メモリ:32MB以上
モニタ:800×600、HighColor以上
サウンド:SoundBlaster互換のPCM音源が再生可能な環境
CD-ROM:倍速以上 |
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■関連商品 |
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