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イー・アル・カンフー ファミリーコンピュータ版
Yie Ar Kung-Fu for Family Computer |
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2D格闘ゲーム/格闘ゲームの原点 |
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(C) 1985 KONAMI |
■私的レビュー/プレイ時間:長時間 |
アーケードからの移植作。形式として、最も元祖・格闘ゲームと呼ぶに相応しいタイトルといえます。パンチ、キック、ジャンプといったアクションが、現在の格闘ゲームと操作系統が全く同じで、更に体力ゲージシステムを導入しています。攻撃も、ジャンプ攻撃、立ち攻撃、下段攻撃などの撃ち分けが出来るところなど、現在の格闘ゲームに通じるところがありますね。唯一、決定的に異なるのは、ガードという概念がない事でしょうか。
ちなみにこのファミコン版なのですが、アーケード版とは大分異なる形でリリースされました。まずキャラクターからしても、11人いた敵キャラが、スリム化されて5人に。アーケードから引き続き登場しているキャラクターはいますけれども、名称が一新されています。
敵キャラは全部で5人。
一人目 棒使い 「WANG」
アーケード版「POLE」が元と思われます。棒を持っている割には、特にリーチが長いというわけでもなく、普通に戦って勝てる相手。
二人目 火吹き男 「TAO」
ファミコン版の完全オリジナル(?)。火を吹いて遠距離攻撃してくるのが特徴。ガードという概念が無いので、飛んできた火は通常技でかき消しましょう。
三人目 鎖使い 「CHEN」
アーケード版「CHAIN」が元と思われます。常に鎖を回していて、たまに振り投げてきます。飛んできた鎖は、先端をクリーンヒットすることで、攻撃効果を打ち消すことが出来ます。
四人目 手裏剣使い 「LANG」
ファミコン版の紅一点。アーケード版「STAR」が元と思われます。手裏剣をかなり連発してきます。飛び道具攻撃がもっとも強いキャラです。
五人目 体術使い 「MU」
最後の敵。ヘッドスライディングの空中浮遊版で攻撃してきます。
・・・以上。スリム化されたとはいえ、個性的なキャラクターが残っており、ファミコン版独特の魅力が確立されています。
ゲームの内容としては、ひたすら通常攻撃で相手の体力を削っていきます。パンチやキックの先端部分が、相手の体にクリーンヒットすることでダメージを与え、自分・相手共に体力ゲージは9ドット。どんな攻撃でも、ダメージは共通して1ですから、最初に9発ダメージを与えたほうの勝ちとなります。シンプルながら、格闘ゲームの資質である部分はしっかり抑えられているので、ゲームとしては十分楽しめるでしょう。
残念なのは、対戦仕様になっていないことでしょうか。ですから「対戦格闘ゲーム」ではありません。このゲーム、二人対戦が出来たら、かなり面白かったと思うのですが。主人公のみならず、他のキャラクターも併せて使えると嬉しかったですね。
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