■レビュー執筆:にゃんこ様/プレイ時間:やや長時間 |
本作は初代プレイステーション版・GUILTY GEAR以来9年振りとなる、2作目を冠した正規の続編タイトルで物語はGUILTY
GEARから数年後の世界を描いてます。ストーリーはソルを中心に展開される為、これまでの作品に登場した人物はソルとカイ以外は登場しないのが特徴です(厳密にはディズィーやあの男、レイヴンなどは登場)。
グラフィックは3Dとなり、ジャンルも今までの対戦型格闘ゲームから独自のジャンルである「メーレーアクション」というジャンルづけがされ、某無双などの3Dアクションゲームと似ていますが、ゲーム性はそれらとはまったく違います。製作リーダーである石渡太輔氏曰く、リアルタイムストラテジー(RTS)での対戦に感銘を受けこの楽しさをもっと広めたいと思い製作したと言われています。
従来の対戦型格闘ゲームシリーズであったシステム、ガトリングコンビネーションやサイクバースト、覚醒必殺技などは継承されており本格的な対戦が楽しめる一方、それだけでは勝利することが難しい作品に仕上がってます。
システムの土台はRTS部分にあり、むしろ「アクションゲーム寄りのRTS」という例えが相応しいとされるほど強くRTSを感じられ、プレイヤーキャラクターを上手く動かし敵を倒すことも重要ですが、最終的には「兵士を生産し、拠点を制圧し、リソースを確保する」というRTS的攻略が必要という構成が取られています。具体的にゲーム内容を説明をすると、各プレイヤーには本拠地にあたる「マスターゴースト」が存在し、敵のマスターゴーストを破壊することが基本的にお互い共通な勝利条件となっており、両プレイヤーはこの目的を目指し戦略を展開していきます。マスターゴーストは直接攻撃を受けるか、マスターの体力が0(ゼロ)になる(クリティカルダウン)ことで体力が減少しますが、マスターゴーストにはバリアが張られており、これを破壊しなければダメージを与えることができません。
バリアは一定時間攻撃を受けなければ回復するために一度に破壊しなければならず、マスターはこのバリアを破壊する能力においてはかなり低いため、たとえ相手を出し抜いてマスター単身でマスターゴーストに到達したとしても、マスターゴーストを破壊できる可能性は低い仕組みとなっています。
マップ上の各地にはゴーストという拠点が点在し、これを攻撃して支配すれば定期的に供給されるマナ(サーヴァントの召喚やスキル・アイテムの購入に使用するリソース)の量が増えて、支配したゴーストからはキャプチャーが生産され続けます。
さらにマスターゴーストのバリアの強度はゴーストの支配数に比例しているため、支配数が多ければ多いほど有利に戦略を展開することができます。つまりは、ゴーストを支配することでサーヴァント(兵士)などの戦力を充実させていき、支配領域を増やし、優勢になったらサーヴァントと共にマスターゴーストに攻撃を仕掛けて行くというのが基本的な戦略となります。
RTSというジャンルが持つ難解さに加えて、RTSの要素を強調するためのアクションでの爽快感を削ぐゲームバランス調整や、かつての対戦型格闘ゲームであったシリーズ作品と同じく、自由度は高いが難解なキャラクター操作システムが採用されているなどアクションゲームに必要な反射神経とRTSに必要な戦術性が要求されるため、プレイヤーを選ぶ敷居の高さを感じられました。
しかし、ストーリーモードでの物語自体もかなりの進行を見せるなど様々な意味でGUILTY
GEARシリーズにおいて注目する点が多いと思うのでGUILTY
GEARシリーズファンは一度プレイすることをお勧めします。
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■解説:リアルタイムストラテジー(RTS)とは? |
命令および行動の順番が明確に決まっているターン制のストラテジーゲームとは違い、プレイヤーはリアルタイムに進行する時間に対応しつつ、プランを立てながら敵と戦うゲームです。主に知られているシュミレーションゲームと混同されがちですが自分が兵士となって敵と戦うファーストパーソン・シューティング(FPS)やアクションゲーム、さらに戦闘機や艦船などの乗り物をパイロットや艦長などの立場で操縦・指揮して戦うゲーム(シミュレータ)の要素を副次的に持つものと異なって、プレイヤーが神や指揮官などの第三者的視点で兵士などのキャラクターに指示を与え、敵を倒させる展開となるのが特徴のジャンルです。
ネットワーク対戦できるものが多いのも特徴で、日本ではターン制ストラテジーゲーム同様、シミュレーションゲームのサブジャンルとされるますが、欧米ではシミュレーションゲームとは異なるジャンルとして扱われています。
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