美少女戦士セーラームーンS 場外乱闘 !? 主役争奪戦 美少女戦士セーラームーンS
場外乱闘 !? 主役争奪戦
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2D格闘ゲーム/対戦格闘アクション/原作有
SFC 開発:エンジェル 推奨度:− 発売:1994/12/16 amazon通販
カートリッジ 販売:エンジェル 入手度:− 定価:9,980円
■関連リンク
美少女戦士セーラームーンS 場外乱闘 !? 主役争奪戦 キャラクターセレクト画面
ムーン・ティアラ・アクションを発射したうさぎ
マーズのファイアーソウルバードをかわして飛び込むビーナス
(C) 武内直子・講談社・テレビ朝日・東映動画
(C) ANGEL 1994
■ゲーム概要
 幅広い層に人気のあったコミック&アニメーション「美少女戦士セーラームーンS」を題材にした、スーパーファミコン用 2D対戦型格闘ゲームの第一作目。販売は株式会社エンジェル。原作ファン、特に女児向けのゲームかと思われたが、目押しコンボ、無敵時間付きのバックステップ(バックスキップ)、キャンセル、ガードキャンセル、リバーサル等が搭載されている超本格仕様の対戦格闘ゲーム。CPU難易度も高く、全体的に硬派格闘ゲーマー向けの調整となっている。
 操作性が極めて良好な上、高度なゲームシステムが複数組み込まれている為、目まぐるしい攻防が楽しめる。駆け引きの要素が豊富で対戦ツールとしては勿論、玄人向けという意味でもゲーム評価は高い。1996年にはセーラーサターンが追加された続編「美少女戦士セーラームーンSuperS 全員参加!! 主役争奪戦」がリリースされている。

■ゲームシステム
 操作はレバー8方向+「弱パンチ」、「強パンチ」、「弱キック」、「強キック」の4ボタン式。基本操作は以下を参照

■搭載システム
▼能力設定 アビリティーカスタマイズシステム (ABILITY CUSTOMIZE SYSTEM)
 キャラクターの能力を戦闘前に事前に割り振る事のできるシステム。特定のポイント数を各能力「必殺技」」、「攻撃」、「体力」、「おちゃめ」、「防御」、「?」の六項目に割り当てる。必殺技、攻撃、体力、防御はそのまま。「おちゃめ」は高くなるほど、必殺技等を失敗するリスクが増加するというお遊び要素(場合によってはハンデ用として使用)。「?」を上げると超必殺技の威力がアップする。

アビリティーカスタマイズシステム ABILITY CUSTOMIZE SYSTEM 設定画面

▼超必殺技
 体力ゲージが少なくなった時に使用可能な大技。本ゲームでは、超必殺技が出せる状態(体力ゲージが一定以下)になると、キャラクターのニュートラルポーズが、通常の立ちポーズから、肩で息をするモーションに変更となるので判り易い。
▼投げ
 近距離の間合いに近付き、レバー左右いずれか+強パンチ or 強キックを入力する事で投げとなる。基本的には左右で指示した方向に相手を投げるようになっており、キャラクターによってはパンチとキックの2種類の投げを持つ。
▼投げ抜け
 相手に掴まれた瞬間に攻撃ボタンを2回以上押す事で、投げ抜けが発動。受け付け時間は、各キャラクターの投げ性能によって異なる。成功するとダメージを1/3に抑えるほか、受け身を取って着地するため、起き攻めをされるリスクが無くなる。
▼バックスキップ
 所謂「バックステップ」だが、無敵時間が存在する。終わり際に少しだけ隙があるが、相手の猛攻を避けるには非常に重要な行動となる。打撃技をキャンセルして発動する事が出来るほか、バックスキップ中は空中扱いとなるので、空中必殺技を発動する事が可能。この場合、低空から必殺技を出す事が出来る。リバーサルから発動する事で、相手の起き攻めを回避する事も可能。
▼ガードキャンセル
 ガードモーションをキャンセルして行動するシステム。特に発動条件が設定されておらず、いつでも出せる為に使用頻度は非常に高い。ガードキャンセルから必殺技・超必殺技での即反撃は勿論のこと、ガードキャンセルからバックスキップを発動して相手の猛攻から逃れるといった使い方も出来る。
▼リバーサル
 ダウンして起き上がり中にコマンドを入力する事により、操作が可能となると同時に直ぐ行動に移すシステム。リバーサルからバックスキップを出す事で、相手の起き攻めから逃げる事もできる。

■私的レビュー/プレイ時間:短時間
 大人気作品「美少女戦士セーラームーンS」を題材にしたスーパーファミコン用対戦型格闘ゲーム。恐らくメインターゲットは女児に定めたゲームだと思われたのですが、ゲームの内容は至って硬派で、キャンセル有り、ガーキャン有り、リバーサル有り、無敵時間付きのバックステップ有りと、マニアックなゲームシステムが多数搭載されており、駆け引きの要素が豊富。ガードキャンセル、リバーサルの存在から攻防が激しく入れ替わる、恐ろしくハイレベルな対戦が可能なゲームとして仕上がっています。
 操作性は非常に良好で、必殺技のコマンド受け付けもスムーズ。思ったようにキャラクターを操作する事が出来ます。グラフィックは当時のスーパーファミコンのレベルであればとても美麗な部類となり、必殺技演出やキャラクターモーションの完成度も高め。キャラクターモデリングもドット絵も綺麗ですね。音声の品質は高いとはいえませんが、ハードスペックを考慮すれば十分と言ったところでしょうか。色々な場面でセーラー戦士たちが喋ってくれるのは、原作ファンであれば嬉しいところでしょう。

 ただし問題はゲーム難易度。本作のメインとなる「ストーリーモード」からして、実に難しいゲームバランスになっています。難易度設定を「ふつう」以上にすると、CPUの立ち回りが大変な事になっています。これをクリアするには、目押しコンボからのキャンセル必殺技・超必殺技、ガードキャンセルの多用、バックスキップの適宜使用が必須で、正直なところ原作ファン層のレベルに合ったものとは言い難いです。小さなお子様は勿論の事、大きなお友達でも普段格闘ゲームに触れる機会の少ないプレイヤーでしたら、苦戦は必至でしょう。一応、ボタン一つで必殺技・超必殺技を出せる「オートモード」が搭載されているなど、初心者向きの配慮はなされています。

 個人的には、この温いゲームの雰囲気に対して、超本格的、硬派な格闘ゲーム仕様というギャップが非常に面白いゲーム。ゲームモードは「ストーリーモード」、「対戦モード (1P VS 2P)」、「対CPUモード (1P VS Com)」、「トーナメントモード」、「練習モード (プラクティス)」と充実しているほか、オプションも豊富。ゲームとしての評価は非常に高く、対戦ツールとしても秀逸です。ただし保護者の方がお子様に買い与えてあげたときは、ゲーム難易度を「やさしい」以下に設定、オートモードの設定、能力(アビリティーカスタマイズシステム)設定をしてあげた上で遊ばせてあげましょう。

■裏技・小ネタ
▼主役争奪
 ストーリーモードをセーラームーン以外でクリアすると、オープニング時のキャラの立ち位置が変わり、クリアしたキャラが中心になる。タイトル画面もクリアしたキャラのデザインに変更される。これは「主役争奪戦」という副題に沿った仕様と言える。
▼隠しステージ登場
 L、R、Xボタンを押しながら電源を投入し、モード選択画面でL、R、Xボタンを押しながら「1P VS 2P」か「1P VS Com」を選択する。入力に成功すると、ステージセレクトで隠しステージの「なかよし編集部」を選択出来るようになる。

隠しステージのなかよし編集部
■基本操作
行動 操作 行動 操作
弱パンチ Yボタン 投げ 近距離で or +強パンチ or 強キック
強パンチ Xボタン 投げ抜け 投げが成立する瞬間に攻撃ボタンを2回以上押す
弱キック Bボタン バックスキップ すばやくと入力
強キック Aボタン リバーサル ダウン後、起き上がり中に各コマンドを入力
■登場キャラクター
■メインキャラクター ■対戦のみ使用可能
セーラームーン
月野 うさぎ
声優:三石 琴乃
セーラーマーキュリー
水野 亜美
声優:久川 綾
セーラーウラヌス
天王 はるか
声優:緒方 恵美
セーラーマーズ
火野 レイ
声優:富沢 美智恵
セーラージュピター
木野 まこと
声優:篠原 恵美
セーラーネプチューン
海王 みちる
声優:勝生 真沙子
セーラーヴィーナス
愛野 美奈子
声優:深見 梨加
セーラーちびムーン
ちびうさ
声優:荒木 香恵
セーラープルート
冥王 せつな
声優:川島 千代子
(C) 武内直子・講談社・テレビ朝日・東映動画
(C) ANGEL 1994
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