GODSGARDEN#6イベントレポート
2012年9月1日、GODSGARDEN#6が開催された。GODSGARDEN#6ではMelty Blood Actress Again Current Codeがタイトルに選ばれ、全国からプレイヤーが集い激戦を繰り広げた。(レポート&写真撮影:わたも)

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

◆GODSGARDEN×ハイドラGP、最高のコラボレーション

 2012年9月1日、大阪心斎橋にあるクラブ「心斎橋JAWS」にてGODSGARDEN#6が開催された。今回GODSGARDENが選んだタイトルは「Melty Blood Actress Again Current Code」(以下MBAACC)である。MBAACCは2002年12月にコミックマーケットに出展した「TYPE-MOON」と「渡辺製作所」が共同制作した対戦型格闘ゲーム「MELTY BLOOD」をエコールソフトウェアがアーケードゲームに移植した「MELTY BLOOD Act Cadenza」シリーズ最新作である。現在MBAACCは2011年10月14日に新キャラクター「真祖アルクェイド」を追加したVer1.07で全国のゲームセンターで稼働中である。またPC版も発表されているがOVA「Carnival Phantasm 3rd Season」の初回限定版の特典となっている。

 ゲームとしては非常にハイスピードで爽快感のあるコンボシステム、キャラは20以上の中から更に3つのスタイル(ニュートラルなクレセントムーンスタイル、立ち回りの幅の広さに重きを置いたフルムーンスタイル、クレセント、フルムーンの両性質を併せ持つハーフムーンスタイル)を選ぶことができる。それによって実質キャラ数の3倍以上のキャラが存在することとなりゲームの可能性を無限大に広げている。

 最初に「MELTY BLOOD」が頒布してから約10年が経った現在、月姫ファン、TYPE-MOONファン、格闘ゲームファンなど幅広い層からの支持を受け続ける作品がようやくGODSGARDENのタイトルに選ばれることとなった。

 GODSGARDEN#6ではハイドラGPの協力があった。ハイドラGPとは何か知らない方に説明させてもらう。ハイドラGPは株式会社エコールソフトウェアが運営するランキングバトル大会の総称である。もちろんMBAACCがタイトルに選ばれている他、東方非想天則といったタイトルの大会も開催している。今回のGODSGARDEN#6ではこのハイドラGPのジェネラルマネージャーである「らんぽ」氏のオファーの元、ハイドラGPの協力によって開催することができたと言えるだろう。

※ハイドラGPでは「めるTV」というハイドラGPを応援する動画をyoutube、ニコニコ動画でUPしている。興味のある方はそちらもご覧下さい。

最新回のURLは

【ニコニコ動画】

http://www.nicovideo.jp/watch/sm17794188
【youtube】

http://www.youtube.com/watch?v=pHWOltj23z0

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

◆混迷を極める当日予選、勝ち上がったのは?

 GODSGARDEN#6のトーナメントは3名の「招待選手」、4名の「予選突破選手」、そしてwebでの投票で選ばれた選手8名でダブルエリミネーション形式で行われた。招待選手に選ばれたのは以上の3名である。(選手の説明はhttp://godsgarden.jp/godsgarden-6/より)

・GO1(遠野秋葉)

『抜群のゲームセンスとガードスキル、状況判断とテクニックを備え、関西最強と多くの人が認めるプレイヤー。闘劇’10のMBAACC部門覇者。HydraGPにおける「メルブラ選手権2011中ブロックGP戦」優勝を果たす。翌年の闘劇’11においてはAQUAPAZZAで優勝を果たし2連覇を遂げ、今年に入ってからもKVO2012 P4U部門優勝、闘劇’12でもAQUAPAZZAとP4Uで本戦出場を決めている。他にも北斗、タツカプでの闘劇本戦出場経験を持つ。』

・はれ(弓塚さつき)

『コンボ精度の高さと、シングル戦での異常なまでの勝負強さで知られる関東の守護神。
「メルブラ選手権2011東ブロックGP戦」優勝、「ハイドラGP冬祭り2011」優勝などの実績を持つ。
MBAACCのプレイ暦は非常に浅く、MBAACCVerAからプレイを始めたという。
闘劇’10においてはチーム戦だがしっきー選手と直接対決の機会があり、その時はしっきー選手が勝利したが、チームとしてははれ選手の勝利という結果になった。』

・しっきー(遠野志貴)

『抜群のリスク管理能力の高さで、最小のリスクから最大のリターンをとることに定評のある九州の若手プレイヤー。
MBAACCにおいてはa-choでの5on5優勝、HydraGP「メルブラ選手権2011西ブロックGP戦」優勝などの実績がある。』

投票枠ではEVO2011BB部門準優勝という実績を持つLordKnightBB(琥珀)が選ばれた。
 当日予選には80名以上のプレイヤーが参加し、少ない本戦出場への椅子を奪い合う形となった。海外からのプレイヤーも訪れ、特に韓国から投票3位のCLmelty (シエル)が所属する「TEAM ACADA」などもCLmeltyと共に訪れ、その動向が注目となった。
 当日予選はまず10名程度でA~Hまでのグループ総当たり戦を行い上位1名が予選決勝に進出となった。1発勝負の色が濃い形式であったため緊張で普段の調子がだせなかったり、長期戦による疲労でミスをしてしまったり……予想外の事態が多く起こった。結果予選は混迷を極めたが、その中、予選決勝の舞台までコマを進めたのは以下の8名である。

・Aグループ

らぐ(シエル)

色々なキャラクターを使っていたプレイヤーだったが、最近キャラをシエルに固定したことにより頭角を表してきた。珍しいフルムーンスタイルのシエル使い。

・Bグループ

Jアンソン(ロア)

択を通す力に長けたオフェンス力が優れたプレイヤー。

・Cグループ

イヴ(真祖アルクェイド)

関西が誇る期待の新星。a-choの大会などで結果を残している。

・Dグループ

しゅう(紅赤朱秋葉)

闘劇’10のMBAACC部門覇者(GO1の相方)。最古参ともいえるプレイヤーでVer.B2時代、関西最強のレン使いと言われていた。

・Eグループ

ゆきち(紅赤朱秋葉)

最大までのリターンを重視し、難しいコンボも何なく決める。

・Fグループ

ラッキースター(ネロ)

投票2位で惜しくも枠に入れなかったが予選から勝ち上がってきた。上手い、丁寧なプレイヤーで、読みを通す力が非常に優れている。

・Gグループ

AOI(真祖アルクェイド)

東海プレイヤーの雄。研究者肌でコンボやネタの研究は他者を凌ぐ。

・Hグループ

がる(琥珀)

激戦のHグループを接戦で勝ち残ってきた。的確なプレイが光る。

以上の8名で勝ち抜き対戦が行われた。どのプレイヤーも激しい予選を勝ち抜いてきただけあり、1戦1戦が白熱した試合となったが、本選に出場することとなったのは、Jアンソン、イヴ、ラッキースター、AOIの4名となった。これに前述した推薦枠、投票枠の選手を加えた8名でGODSGARDEN#6トーナメントが開催されることとなった。

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

◆GODSGARDEN#6トーナメント開始!最後に勝ち残ったのは……
 
 本選が始まる前になんとフランスパン代表なりたのぶや氏からコメントが届き、アンダーナイトインヴァースの宣伝とMBAACCに今後もキャラを追加していきたい、HD版を作りたいというファンを喜ばせる内容が語られ盛り上がりを見せた。

 GODSGARDEN#6本選トーナメントも全ての試合が名勝負といえるような試合が繰り広げられた。まず注目となったのがLordKnightBBの動向である。大会前のコメントでは「スゴイ大きい大会でビックリ。だけどメイドは今回は来てないの?(笑)」と笑いながら話していた彼だがその実力は全くの未知数。日本では見たことのないようなテクニックや動きを見せてくれるのではないか、と注目が集まった。そんなLordKnightBBと惜しくも投票で2位甘んじることとなったラッキースターがぶつかることとなった。試合は終始攻めに行くLordKnightBBをラッキースターが避けつつ対応していく形となった。最後はネロの混沌開放・黒翼種(EX)が空ぶった所を2Aで刺そうとしたLordKnightBBの琥珀が混沌露出・爬虫形に引っ掛かり敗北。ラッキースターが投票での雪辱を晴らし、次に進むこととなった。さらにその後ラッキースターは勢いに乗り、ルーザーズセミファイナルまで進むこととなる。

 ウィナーズはしっきーやはれを破ったGO1が、AOIに勝ったJアンソンがウィナーズファイナルまで進み激突。これはGO1が勝利し、グランドファイナルにウィナーズ側でルーザーズ側を迎え撃つ形となった。

 ルーザーズはセミファイナルまで進んだラッキースターと推薦枠でここまで勝ち進んできたはれが戦うこととなった。大会前には「全選手の中でも一番やる気がある」、と答えていたはれ。そのコメント通り他の選手以上の熱いプレイを見せてきた。「ワンチャンスはある。いつも通りプレイできれば大丈夫。」との宣言通り、ラッキースターとの戦いではワンチャンス掴めば必ずラウンドをとるという試合を見せていた。試合はお互い1セットずつ奪い合い、3セット目、ラッキースターが1ラウンドを取り、リーチをかけた2ラウンド。ラッキースターが開幕から6Cを当て体力リードを奪う。その後ステージの反対側に逃げ仕切り直しを図ろうとするはれだったがラッキースターがその隙を与えず積極的に飛び込む。それが上手く噛み合い一気に体力を半分以下に追い込み優勢となる。最後ははれが飛び込んだ所に設置をしっかりと重ねコンボを決め切り勝利した。試合後、はれは「あたりたくないと思っていた選手だった。負けたけど全力はだした悔いはない。」とコメントを残した。

 次のルーザーズファイナルではGO1に敗北したJアンソンと激突、勝った方がGO1とのグランドファイナルに進出することとなった。試合ははれを倒し波にのるラッキースターの圧倒的な攻めにJアンソンが1セット奪われる。2セット目も1ラウンド目は勝利したものの、ラウンドを奪い返されリーチをかけられてしまう。しかしここからJアンソンが粘りを見せ最終ラウンドを勝利し、3セットにもつれ込ませる。そんな3セット目もお互いラウンドを1つずつ取りファイナルラウンド。序盤JBをひっかけたロアがネロを画面端まで追い込むと怒涛のラッシュを見せラッキースターを追い込んでいく。ラッキースターもシールドから盛り返しを見せる。ここからはお互い体力を削り合い両者とも体力ごく僅かという状況。ネロの攻撃をシールドでとりJアンソンが試合を決めたと思われたがコンボミス。距離を離したところからダッシュ雷針・砌蝮で空中ダッシュしてきたネロを落とそうとするが発生前にJBで潰されてしまう。ラッキースター勝利かと思われたがJBから2Aが繋がっておらず、シールドを押していたJアンソンが2Cを当て勝利。最後まで息をのむ波乱続きの展開であった。

 こうしてグランドファイナルはGO1対Jアンソンとなった。GO1は2セットとれば、Jアンソンは3セットとれば優勝という形式。試合は最初からJアンソンが仕掛ける。そのラッシュ力でGO1を画面端に固めるが空中ダッシュで飛び込んできた所をGO1が空中投げを決めるという驚異の反射神経を見せる。この圧倒的な身体能力は随所で発揮されGO1が終始有利に試合を進めて行く。最後のラウンドもGO1が圧倒的実力差を見せ勝利。大会前にも「ネロと真祖アルクェイドが来なければ(優勝の)自信はある。」と語っていたGO1がその言葉通り優勝を決めた。

 トーナメント終了後には表彰式が行われ、優勝したGO1、準優勝のJアンソン、入賞のラッキスターに賞金やフランスパン代表なりた氏から提供されたフランスパンの授与が行われた。

GODSGARDEN#6イベントレポート

GODSGARDEN#6イベントレポート

◆GO1、Jアンソン、ラッキースター、プレイヤーインタビュー
(インタビュー:わたも)

大会終了後、今大会優勝したGO1、準優勝Jアンソン、入賞ラッキスターにインタビューを行い大会の感想などをインタビューした。

・GO1インタビュー(以下G)

―優勝おめでとうございます。

G:ありがとうございます、嬉しいです。

―今のお気持ちをお聞かせください

G:GODSGARDENに選ばれてから改めてMBAACCを本気でやり込んできたので、結果が出せて本当に嬉しいです。

―厳しかった試合を教えてください

G:はれさんのさつきがキツかったです。

―グランドファイナル、Jアンソン戦について聞かせてください。

G:普段同じホーム(ゲームセンター)の日本橋アテナでよく一緒にプレイしている仲なので気が楽でした。プレイのクセとかも良く分かっていたのでそれが勝ちにつながったと思います。

―賞金の使い道は?

G:彼女と一緒にご飯でも食べに行こうかなと思います。(笑)

―今後このようなMBAACCの大会があった時の意気込みを聞かせてください。

G:次回もあったら絶対に優勝してやろうと思ってます。

―それでは最後に応援してくださった方にメッセージを。

G:本当にMBAACCは楽しいゲームなのでやってない方も是非MBAACCプレイしてほしいと心から思います。

―ありがとうございました。

・Jアンソンインタビュー(以下J)

―今のお気持ちをお聞かせください。

J:正直ここまで残れるとは思っていなかったのと、思った通りに動けなかった部分があるのでそこは悔やまれます。

―グランドファイナルの敗因は?

J:完全に対策不足ですね。あと普段から対戦している相手なのでクセとか動きとかキャラ性能を把握されていたので……まぁ完敗ですね。やり込み、センス全てが劣っていました。

―今後の意気込みなど教えてください

J:やっぱり世間では「アンソンムーヴ」と呼ばれたりするのでこれからも(ムーヴ)を巻き起こしつつ、笑いもとりつつ、ギャラリーを沸かせるプレイをできればいいなと思っています。

―賞金の使い道は

J:三位のラッキスターさんと山分けしないといけないかも……(笑)

―約束されたんですか?

J:いえ約束してないです、一方的にです

(一同笑)

―応援してくださった方にメッセージをお願いします

J:本当にお見苦しいものをお見せしましたかもしれないですけど、これからも自分の信じるスタイルでやっていこうと思っているのでぜひぜひ応援してくれると嬉しいです。今日は本当にありがとうございました。

―ありがとうございました。

・ラッキースターインタビュー(以下L)

―今のお気持ちを教えてください。

L:予選からギリギリで上がれたのでそれが良い感じに、良いテンションで勝負できたと思います。

―予選からギリギリだったとのことですが、どの辺りがキツかったんでしょうか?

L:韓国勢が思ってたより強かったですね。

―ツラかった相手は?

L:Jアンソンですね。身内なのでしょうがないですが。

―賞金の使い道は?

L:恵まれない子供たちに寄付しようと思ってます……嘘です、電車代です。(笑)

―今後の意気込みを教えてください。

L:僕はいつも通りホームで仲間内で楽しくやってる延長で大会にもでているので、そのスタンスを崩さず楽しくやっていこうと思います。

―最後に応援してくださった方に一言。

L:MBAACC初めて見た方もいると思いますが、見てもらった通り展開の早い、要所要所で読み合い、刺し合いもあるので是非一回触ってもらいたいです。誰でもできる、難しいゲームではないので。

GODSGARDEN#6イベントレポート

◆これからのGODSGARDEN、終わらないMBAACC

 GODSGARDEN主催の一人、稲葉央明氏にお話を聞くことができた。氏は今大会について、「物凄いです、攻略の詰め方とかも分からない人が見ても凄さが伝わってくる。あとお客さんがここまで沸くようなプレイが魅せようとしなくても、単純にガチでプレイしているだけでもできちゃうのが凄いと思います。」と語った。MBAACCがどれだけ面白いゲームかを格闘ゲームプレイヤーにアピールできた素晴らしい機会だったと言えるだろう。最後に稲葉氏は「いつもみなさんありがとうございます、本当にみなさんのお陰で三年間やってこれました。これからも細く長くやっていければいいかな、と思っているので一つお願いいたします。」とGODSGARDENを応援してくれている人達に感謝のメッセージを述べた。

 GODSGARDENは10/20都内某所にて決勝トーナメントが開催される「ストリートファイター25周年 公式全国大会 格闘秋祭り」の運営に携わる予定であり、9/29、9/30、10/6、10/7に行われる予選に向けて盛りあがって行くことであろう。

 また、らんぽ氏にも話を聞くことができた。今大会を終えての感想について聞くと、「上手く収拾がついたというか、成功に終わって良かったなと思います。(プレイヤーは)みんな集中していて良い緊張感を持ってプレイできていたと思います。」と答えた。また、最後に応援してくださった方にメッセージをお願いすると「まず配信トラブルがありまして対戦が見れない、時間がおして試合が見せれないということがあったのはすいませんでした。これがMBAACC最後だと思わずにこっから興味を持ってくださる方が一人でもいらっしゃれば嬉しいと思います。」と語った。

 確かにこれでMBAACCを終わらせるというのは勿体無い話である。そしてこれからもMBAACCが格闘ゲームシーンの中で盛り上がっていけるように頑張っている人達が確かにいる。是非今回のGODSGARDENを見て興味を持ったプレイヤーは一度ゲームセンターでプレイしていただきたいと私は思う。

◆取材協力

・GODSGARDEN

http://godsgarden.jp/

・HydraGP

http://hydragp.info/

・心斎橋JAWS

http://club-jaws.jp/

・らんぽ氏をはじめ、全てのMBAACCプレイヤーの皆様

   

   


Leave a Reply

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

© 2011 格闘ゲーム総合サイト FFL Suffusion theme by Sayontan Sinha